秋
実りの秋
食欲の秋
たわわに実った果実をいただく。野菜もフルーツもおいしい季節です。
多くの食材が旬を迎え、採れた食材を旬のうちに美味しく食べる。
なんと、健康的なことでしょう。
マスク必須になってしまった、たまらない暑い夏が過ぎ、
気温も落ち着き過ごしやすい日々になると、
食欲も増進し、夏の疲れを解消してくれます。
と同時に、知らず知らずのうちに、身体が重くなってしまうことも。
気づいたら、鏡を見るのも、体重計に乗るのも怖くなってしまった。
毎年同じことの繰り返しで、体重計から逃げていませんか?
せっかく体重計があるのに、使わずじまいで、
ずっと以前に買った体重計のままなのではないですか?
重くなってしまった体を見つめなおし、
自分の身体を管理するためにも、
体重計・体組成計を有効利用しない手はないですね。
[体重計・体組成計のはじまり]
日本で最初に家庭用の体重計が開発され発売されたのは1959(昭和34)年のこと。第1号ヘルスメーターとしてタニタ(当時は谷田製作所)が手がけました。当時の社長が米国視察を終え、「バスルームスケール」という体重計を持ち帰り開発されたということです。
当時は浴室があるという家庭も多くはなく、銭湯で風呂に入り、風呂から上がって牛乳を飲む前に体重ばかりで体重を計るということをしていたと想像できます。高度成長期だった日本でも、浴室を作る家庭が増え、銭湯の大きな体重ばかりではなく、家庭で使えるヘルスメーターが普及し、体重を自宅で測るようになっていきました。
ただ、昔は体重が重い人の方が健康とみられていたようで、現在のように体調管理のための体重測定ではなかったようです。
体重計はシンプルに体重を測るだけの計量器ですが、その後、体脂肪計という計器が開発されました。体脂肪計は、体重だけではわからない脂肪の量をはかる計器です。
脂肪には、皮下脂肪と内臓脂肪があります。皮下脂肪は、皮膚と骨格筋の間についている脂肪、内臓脂肪は、内臓のまわりについている脂肪ですね。この2つの脂肪は体への影響が異なっていることから、単に脂肪だけを計測する体脂肪計では、メタボリックシンドロームかどうかを判定できません。(内臓脂肪がメタボリックシンドロームに関係しているため)
現在では、からだの組織を脂肪、骨、筋肉などに分けて計測できるようになり、内臓脂肪レベル、基礎代謝量などからだの構成要素を詳細にみることができるようになっています。これが「体組成計」として開発され、販売されています。
[体重計・体組成計のしくみ]
アナログ体重計は、バネを使って体重を測ります。
体重計に人が乗ると、台の下の「てこ」の力点に体重がかかり、バネを伸ばし、てこの先端の上下の動きを水平方向の動きに変えて歯車を回して体重を表示させます。(参照 体重計の仕組み)
デジタル体重計は、センサーを使って体重を測ります。
体重計に人が乗ると、センサーの中の金属が曲がり、金属に取り付けられたひずみゲージが変形し抵抗値が変わります。この抵抗値の変化の信号がコンバーターに送られます。その信号がデジタル化され数値として表示されます。(参照 体重計の仕組み)
体組成計は、足の裏にあたる電極から体に微弱な電流を流し、電流の流れにくさを示す電気抵抗を計測します。この計測方法は生体インピーダンス法と呼ばれ、「筋肉は水分が多いので電気をよく通し、脂肪は水分が少ないのでほとんど電気を通さない」という特性を利用しています。
計測された電気抵抗と、身長・体重・年齢・性別などの情報を組み合わせ、体組成の状態を推定します。これにより、体脂肪率、内臓脂肪レベルなどの数値を算出します。
(参照 体組成計のしくみとは?測定できる項目や製品ごとの違い)
[体重計・体組成計の種類]
体重計には、アナログ体重計とデジタルタイプの体重計があります。
アナログ体重計はシンプルに体重を測るという機能の測定機器であり、初期設定の手間もなく気軽に利用できます。
デジタル体重計は、さまざまな付加機能がついていたり、アナログ体重計に比べてキャリブレーション(較正)の頻度が少なくて済みます。
体組成計は、「両手両足測定タイプ」と「両足測定タイプ」の2つに分けられます。
「両手両足測定タイプ」は、電極がついたグリップを両手で握って、手と足を結んで全身に微弱電流を流して測定するタイプです。
「両足測定タイプ」は、体組成計に乗るだけで測定するタイプです。
[体重計・体組成計を選ぶ時のチェックポイント]
体重を測るだけでいいという人が選ぶであろう体重計にも、アナログタイプとデジタルタイプとがあります。
シンプルですが、体重を正確に測定できるのかどうか、足がしっかりおさまるサイズかどうか、メモリの見やすさなどをチェックしたいですね。
体重だけでなく、筋肉量や脂肪量も測定したい場合は、体組成計を利用します。
体組成計では、筋肉量や内臓脂肪など、どのような項目を計測できるのかをチェックしたいですね。
たとえば、ダイエットを目的に測定するのであれば、体脂肪率・基礎代謝量などが計測できる体組成計、体作りをしている人であれば、筋肉量も計測できたほうがいいですね。
また、測定結果を毎日記録して管理をするのであれば、スマトフォンとデータ通信ができるタイプが便利です。
次のページで、体重計・体組成計の気になるおすすめの機種について見ていきましょう。